国立民族学博物館の査読付き国際オンラインジャーナル「TRAJECTORIA Vol.5」にメンバーの澤崎賢一の「ヤングムスリムの窓:芸術と学問のクロスワーク」での取り組みについて論じた論文(と映像)「Emergent Use of Visual Media in Young Muslim Studies」が掲載されました(英語のみ)。
https://trajectoria.minpaku.ac.jp/articles/2024/vol05/02.html
概要
映像メディアを活かしたプロジェクト「ヤングムスリムの窓:芸術と学問のクロスワーク」(https://project-yme.net/)は、現代社会とイスラームを専門とする文化人類学者の阿毛香絵、アーティスト/映像作家の澤崎賢一、イスラームとジェンダーを専門とする野中葉が共同で企画したプロジェクトである。2021年に構想され、2022年に本格的にスタートしたこのプロジェクトでは、ダイバーシティや多文化共生を背景に、日本に暮らすヤングムスリムたちの視点=窓を通じて日本社会はどのように映るのかを明らかにすることを目的に、ヤングムスリムたちとの協働による映像制作を通した研究、芸術実践を試みている。
本稿では、このプロジェクトにおいて、映像メディアを活かした芸術表現が関係構築やコミュニケーションにおいてどのような役割を担いうるかについて、展覧会「ヤングムスリムの窓:撮られているのは、たしかにワタシだが、撮っているワタシはいったい誰だろう?」(京都精華大学サテライトスペースDemachi, 京都, 2023)にフォーカスしながら考察・検証する。