展覧会「バーチャル世界の食卓」(KYOTOGRAPHIE KG+オフィシャルプログラム)関連企画「セネガルを喰う!ー西アフリカ・グルメ調査団が行く!」スペシャル・トークイベント
登壇者:池邉智基(日本植物燃料)、清水貴夫(京都精華大学)、星野未来(セネガル料理研究家)
司会進行:清水貴夫(京都精華大学)
日時:4月9日19:00~21:00
会場:soco kitchen & bar 〒602-0862 京都府京都市上京区出水町260
会費:現地参加 3,500円(セネガル料理+ワンドリンク付き)、Web参加 500円
主催:一般社団法人リビング・モンタージュ
「食」は人間生活の最も基本にあります。その生産や消費のあり方、そして、最近では、フード・フット・プリントなどという言葉や、すでに馴染みの深い、フェアトレードなど、流通にかかわるトピックもたくさん出てきました。また、アフリカの情報が次第に増え、最近ではようやく速報が大手メディアでも流れるようになり、次第に日本との距離は縮まってきているようにも思います。
では、アフリカ、食、というキーワードで、さまざまな問題を考えるとして、そもそも「アフリカの食」について、私たちはどれくらい知っているでしょうか?もしや、「アフリカ→貧しい→大したもんを食べていない/飢餓」などという、古典的な認識を持っていたりしないでしょうか?アフリカの人たちも人間で、そこにあるものを使い、如何に美味しく食べるか、という営みは、人間の生まれた大陸故に、私たちよりもはるか昔から行われています。具体的にどのようなものが食べられているのか、今回は少しでもセネガル(アフリカ)の食文化の具体的なイメージを持って帰っていただければ、と思います。
コロナ禍冷めやらぬ2021年10月に「暮らしのモンタージュ」のウェブサイト上で始まった連載「セネガルを喰う!ー西アフリカ・グルメ調査団が行く!」(https://livingmontage.com/series/senegal/)。この連載は、セネガル在住の会社員兼研究者の池邉智基さん、やはりセネガルを頻繁に往復する会社員兼セネガル料理研究科の星野未来さん、そして、ブルキナファソを中心に西アフリカを転々とする京都精華大学教員の清水貴夫さんにより輪番で書かれています。
今回は、関東在住の星野さんが京都で「セネガル料理・ウィーク」を開催、そして、セネガル在住の池邉さんが一時帰国中という機会を利用し、セネガル料理を食べながら、セネガルとその食文化について語るというイベントを開催することとしました。
より多くの方にセネガルの豊かな食文化に触れていただくべく、Zoomとのハイブリッドで開催することといたしました。今回は実際に召し上がっていただくことは出来ませんが、折を見て「セネガル料理・ウィーク」を開催したいと思いますので、その時をお愉しみに…もちろん、実際に行ってみる、も大歓迎です。
本イベントは、水野 啓、澤崎 賢一 展覧会「バーチャル世界の食卓」の関連企画です。
展覧会では、「食」を見つめ直す機会として、日本、アジア、アフリカを中心とした世界各地の食の風景をとらえた写真や映像を展示するとともに、各地の一般家庭の食卓風景に囲まれながら、彼らと同じものを食べるというヴァーチャル食卓体験を提供します。
★KYOTOGRAPHIE KG+オフィシャルプログラム
https://www.kyotographie.jp/kgplus/exhibitions/2022/kei-mizuno-kenichi-sawazaki/
【登壇者略歴】
池邉 智基
日本植物燃料株式会社セネガル現地法人代表/京都大学アフリカ地域研究資料センター特任研究員。専門は文化人類学、アフリカ地域研究。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科在学中に、セネガルで興ったイスラーム神秘主義(スーフィー)教団のムリッド教団を対象に文化人類学の調査を行う。2021年3月、博士号(地域研究)取得。2021年4月より日本植物燃料株式会社に入社し、セネガルに駐在。現地法人NBF SENEGAL SARLを立ち上げ、代表を務める。大学院での調査ではセネガルの都市部と農村部でそれぞれ長期の滞在経験があり、現在も農村部での仕事を行っている。料理の趣味が高じて、セネガルの食文化、農業、植物の利用などに強い関心がある。好きなセネガル料理はマフェ、チェレ。
清水 貴夫
京都精華大学国際文化学部教員。専門は文化人類学、アフリカ地域研究。本当は子どもや社会問題を扱う、硬派な研究者のつもりだったが、2019年の『ブルキナファソを喰う』を出版後すっかり食文化研究者として認知されるようになった。どちらかというとグルメ(美食家)というより、グルマン(大食漢)だが、加齢により、グルマンですらなくなってきたのが最近の不安材料。
星野 未来
大学のゼミの校外実習でセネガルを訪問したことをきっかけにセネガルに興味を持ち、2013年より約1年間ゲジャワイにあるセネガル人家庭にてホームステイをしながら、ゲジャワイ県メディナゴナスにてフィールドワークを実施していた。滞在中は研究テーマとは異なるものの、各教団の巡礼祭に顔を出しては、裏方として料理の手伝いをひたすら行っていた。
大学院卒業後、日本留学に来ていたセネガル人と結婚したことをきっかけに自身でセネガル料理を作るようになった。現在は都内の某財団法人にてアフリカ地域を中心とした国際協力に携わるかたわら、セネガル料理の美味しさや魅力を伝えるためにInstagramにて@assy_snaとしてセネガル料理を紹介している。
日々、日本でセネガル料理を研究し、セネガル人のお腹を満たしている。