シリーズ・地球のナラティブ
出版社:あいり出版
シリーズ・エディター:寺田匡宏
地球は語る。
ナラティブとは、語り。語りとは、言語による行為だ。
言語は、人の使用するものだから、語るのは人。
人が語る。人だけが語る。けれど、はたして、そうだろうか。
本当は、地球上の生きとし生けるもの、いや、地球上のものたちすべてが語っている。
生きることは、語ること。存在することとは、語ること。
生きることとは、時間の中に生きること。存在することとは、時間の中にあること。
時間の中にあることとは、あるプロセスの中にあることであり、あるプロセスとは、もう、すでに語りだとは言えないだろうか。
ものの語り、生きものの語りは地球の語り。
地球の語りを地球が語る。そして、その語りを聞くものがいる。
地球の語りを聞くことには、技がいる。
技だけではなく、ある姿勢がいる。それは、聞くことの姿勢。
人と地球はどうかかわってきて、どうかかわってゆくことが望ましいのか。
このシリーズでは、世界各地のさまざまな地球のナラティブを聞き、読み、そして記録し、地球の未来へとつなげたい。
Vol 1 Contents



清水 貴夫
『ブルキナファソを喰う!――アフリカ人類学者の西アフリカ「食」のガイドブック』
あいり出版
2018年
288ページ
ISBN: 978-4-86555-066-5
もくじ
[食前酒]余は如何にしてアフリカ人類学者に成りしか
ちょっと早いけれど僕の自伝
[前菜]ブルキナファソ事始め
ブルキナファソの今と僕の友だちについて
[ファースト・ディッシュ]ブルキナファソを喰う!
その1 ブルキナファソの食文化 基本の「き」
[食間酒]アフリカ人類学者の備忘録より
研究というこんな日常①
[セカンド・ディッシュ]ブルキナファソを喰う!
その2 愛しのコメ料理たち
[食間酒]アフリカ人類学者の備忘録より
研究というこんな日常②
[サード・ディッシュ]ブルキナファソを喰う!
その3 ブルキナ・メシのさらなる深みへ
[デザート]ロンリー・ブルキナファソ、あるいは、ブルキナファソの歩き方
基本情報と旅の“役立ち!” 指南
[ディジェスティフ] あとがき
Vol 2 Contents



寺田 匡宏
『人文地球環境学――ひと、もの、いきものと世界/出来』
あいり出版
2021年
464ページ
ISBN: 978-4-86555-079-5
もくじ
人文地球環境学の視角-はしがき
第1部 世界、環境、出来(しゅったい) [方法Ⅰ]
1.地球46億年の過去と人間の歴史――人新世(アンソロポシーン)と第6の大絶滅
2.環境と世界、人文と天文、風土――人文地球環境学のセマンティクス
3.世界の出来(しゅったい)と、「なる」=ビカミング
第2部 ひと、もの、いきもの [視角Ⅰ]
4.いきものとひと――かかわりのバリエーション
5.いきものとひと――動物裁判、動物供養、動物実験、霊長類学:分かれ目
6.森が語る――お話といきもの
7.ものの世界へのアクセス――オブジェクトのオントロジー
第3部 災厄と災害 [視角Ⅱ]
8.近代の相克――水俣「病」事件
9.テクノスフェアの核=風土――フクシマとチェルノブイリ
10.自然災害からの立ち直り
補章 コロナ禍
第4部 地球のケア [視角Ⅲ]
11.環境という健康――エコヘルス、人間の安全保障、ケイパビリティ
12.グローバルな不平等と正義――生存基盤指数
第5部 未来 [方法Ⅱ]
13.未来史と兆し
14.食ハビトゥスと「100才ごはん」
15.火星環境
ダイアローグ ロヒニ・ディヴェシャー*寺田匡宏
いきもの、本、文系、理系――あとがきに代えて